薄い胸にぐさっと刺さる『日本の「食」は安すぎる』

日本とおれの食問題に一石を投じる一冊が出ましたよ! プロデューサーは東京応援仲間の岡部さんだ!

日本の「食」は安すぎる 「無添加」で「日持ちする弁当」はあり得ない (講談社+α新書)

日本の「食」は安すぎる 「無添加」で「日持ちする弁当」はあり得ない (講談社+α新書)

食品偽装問題がこんなに起こっているという背景にはいきすぎた消費者至上主義がある、と主張する一冊。消費者が安いものしか買わないので、売るほうも安いものしか売らず、作るほうにしわ寄せが及んで、結局無理が生じてたちゆかなくなって、ずるいことをしないとやっていけなくなって、その悪結果は最後には消費者に及んでくるんだよ、との警鐘。消費者が安さばかり求めている限り、今後もミートホープみたいな会社はなくならないよ、だってこれは構造的欠陥なんだもの、という指摘。
いやー、四六時中安いものしか食ってないおれには耳が痛い話だが、確かにそうかも。というか、間違いなくそうなんだよな。買い控えることではなく、自分が共感できる食品を買い支えることが大事なんだ、というのもよくわかるんだよな。ちょっと、今日の昼飯は松屋もコンビニもやめとこうかなという気になる。でも、やっぱりおれはおそらく今日もまた松屋の350円カレーを選んでしまうだろうなとも確信するのだった。。。しかも、おれが、おれこそが日本の食をだめにしている張本人なのだ、という罪悪感を持ちながら食うことになるだろう。。。と、けっこうすさんだ気持ちになったけど、人間であるために、無知をよしとするわけにはいかないわけで。とにかく、薄い胸板にぐさっと刺さった一冊でした。。。