「ワンダーJAPAN」について!

ワンダーJAPAN

「日本の<異空間>探検マガジン」と銘打たれた三才ブックスhttp://www.sansaibooks.co.jp/のムック、「ワンダーJAPAN」がリリースされましたイエーイドンドンドンドン! 「フツーの旅はもう飽きた!」ということで、普通の旅歩き雑誌やガイドブックには載っていないような「B級」旅情報を集めたムック。具体的には、日本各地の廃墟とか妙な建築物とかの写真が満載。おれにとっては知らないものばかりで、当然おもしろく嫉妬深げに眺められたけど、たぶん載ってるネタは、その道その道の好事家たちからみると「王道」なものばかりなんじゃないかな〜(推測)。それぞれの道に進めば当然見られるであろう世界を、一つにまとめて見せたってのがとっても編集的な醍醐味なんじゃないかな〜。廃墟、工場、珍スポット、巨大建築といった分野ですでに地位を確立している諸サイトの管理人さんたちを、情報協力者ではなくライターやカメラマンとして起用する、という手法にモダンさを感じ、多種多様な「B級」ネタを一定のスタンスと情熱で束ねている様子に編集者の肝力(?)を感じ、おれの手の届かない高みに登り詰めてしまうのではないかという焦りを感じ、親の背中にひたむきさを感じます(尾崎豊)。で、見ていてどうしても思い出してしまうのが言わずと知れた『珍日本紀行』。趣旨はほぼ同じだと言ってよさそう。この『珍日本紀行』の世界観をストックでなくフロー、書籍・写真集ではなく雑誌という形でやるんだというところに編集者の情熱がかかっているんだと思うんだけど、だとすればこの「ワンダーJAPAN」の価値は、続けて何号か出してもらわないと計れないね、と言いたい気分ですw それとは別の視点でいうと、見せ方。エース・志免炭坑をモノクロで切り抜いて回りを赤ベタで埋めた表紙はレトロbutモダンでかっこいいし、全体的にもデザインがすごくかっちょよくて好きなんだけど、このかっこよさはどっちかというと書籍・写真集としてのかっこよさだと思う。どうせなら雑誌としての、もっといえば普通の旅歩き情報誌みたいな見せ方にトライして欲しかった、なんて嫉妬マイスターを自負する中年としては書いてみますよw 

「旅や街歩き関係のガイドブックはどれも「名所・グルメ・温泉・宿」ばかりを取り上げて没個性。グルメにB級本があるんだから、旅関係にもB級本があってもいいのでは

編集後記に書かれたこの姿勢は、細かい地図とかデータ類がうるさいぐらいに入ってるような大衆的なガイドブックっぽい見せ方をした方が、より効果的に伝わったのではないかと! そんなスネ夫の末裔的やっかみコメントはどうでしょう編集長! あともうひとつ。奥付にあるコメントに思わず地団駄を踏みました(?)

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結局、好きなことやっちゃってうらやましいぜおめでとうベイベー!です。しかも、見学系のムーブメントが脈々と感じられる昨今だから、けっこう結果も出しちゃうんじゃないの!? そんな先輩を横から妬ましく見つめることにかけてはおれも多少自信ありますので( ´_ゝ`)