ヒゲ臭さの克服からの前田ヘダー!

ガンバ戦、前田の一発必中ヘダーでウノゼロ勝利。ACLラウンド16セカンドレグの傷を少し癒してくれた。しかも3万7000人の大観衆の前で。通常、大観衆が入った試合ではあえなく敗れてファン拡大に貢献してくれないのが東京のデフォルトだが、この日は別だった。実は、隣にいた若者がワキガなのかずっとヒゲ臭さが強くて、後半途中までそれがずっと気になってしまって、応援どころではなかった。風向きでおれの臭さだと周りから思われるのではないかと気が気ではなかったのだ。若者とおれとでは明らかにおれのほうが臭そうだからだ。だが、ビールの酔いがやっと回ってきたのか、後半の最後20分くらいから、急にそれが気にならなくなって、自分の声のギアが明らかに上がった。そうしているうちに河野のFKがやってきて。素敵なカーブを描いたボールは前田の頭によってその円弧を微修正されてゴールへ吸い込まれていった。おれの応援のおかげで勝った。と日記に書きたくなるシフトアップだった。そういやこの前、前田の担任だった人とたまたま飲んだ好影響もあるかもしれない。もちろん、ゴール後はその若者をぐっと抱きしめた(息を吐き出しモードで)。
いま思い出されるのは、前半の、迷いのないインターセプトからのミドルを見せた高橋。あのときの高橋は一人だけBダッシュを押しているような動きで驚いた。入らなかったけど、東京の中で可能性のあるミドルを放てるのは高橋だけ(橋本も一時はそうなのかと思った時期もあったんだけどな…)。この人が戻ってくれてよかった。あと、試合後の水沼の明るさがすばらしかった。屈託のなさナンバーワン。青空スカイフレッシュ度ナンバーワン。いい意味で育ちがいい。わざわざいい意味でも何もないだろ、当たり前じゃん、と思われるかもしれないが、悪い意味で育ちがいいは大いにあり得る。おれは悪い意味で育ちが悪いのかな、とふと思い至るけど、あの明るさはおれにとって貴重なだけでなくチームにとっても貴重のはず!