東大生活1年経過に際して

東大に勤め始めてもう1年がたってしまった。はやいもんだわ〜。
毎日会社に通勤するだけでも久々で、さらに勤め先は役所テイストが強く残る巨大組織であるため、フリーランス感覚&民間感覚が強くしみこんだおれにとっては、刺激的とまではいえないものの、思うところの多い1年間だった。思うところというのはつまりはまあ違和感なわけだけど、やはり人間には環境に慣れる能力があるようで、それはおれにも搭載されているようで、最近はそれを違和感とも感じないようになってきている気がする。環境に適応するといえば聞こえはいいが、単に感覚が麻痺してきているだけとも言えるし、そちらの方が現実を表しているように思う。
1年前を思い出してみると、おれが東大で働くようになったのは、誘ってもらう縁があったから、経済的に安定するから、ネタがいっぱいありそうだから、というのがメイン理由だった。あとは、15年ほどフリーランスでやってきて、今後もずっとライターやるんだろうなと思っていたけど、最後の1年で嫌気がさす出来事が3つ4つ連続して起こっていやになった感じがあったことも重なる。なんのために生きてるのかわからなくなるよ、的ななげやり気分が支配的になっていたところに、なんとなくおいしそうな話をいただいたので、その気になったという感じ。それまで自分のやりたいことばかり(でもないけど総じていえばそう)をやってきたので、今度はちょっと他人のためとか組織のためとかに働くのもいいかなと思ったのだった。
だが、1年やってみて、その読みがあたっていたとはとてもいえないことがわかる。おれがいることがこの組織のためになるとはあまり思えない。あまりというかまったく思えない。なんのために生きてるのかわからなくなるよ、的ななげやり気分が再び支配的になりつつあるのを否定できない。ショボンショボンショボボボーン。。。
一方で、経済的な困窮からは一時的にではあれ解放されているという非常に大きな事実は確実にあり、めし食って酒飲んで寝れば大丈夫という事実も確実にある。めでたしめでたし。