日本は英米でこんなふうに言われてますよ本

お手伝いした本、『世界では、日本は「こんな」ふうに言われてますよ!』(大和書房)が出ましたよ。いまでも海外経験ゼロなのにTOEICで満点を34回記録しているイングリッシュ・モンスターこと菊池健彦さんの新刊。個人的にはタイトルの読点とカギかっこはないほうがいいと思いますが。
菊池さんの本を手伝うのはもう4冊目だけど、今回は勉強法とか文法といった英語そのものではなくて、英米の英語メディアが日本についてどう書いているのかがテーマ。
そもそも菊池さんは、7年間のひきこもり時代に海外メディアの英語記事を勉強のために熟読し、日本に対する誹謗中傷記事を見つけては英語で抗議文を書いて編集部に送り付けていた(それで英語力を磨いた)という人物。自称「イングリッシュ・ライトウィンガー、ジャパニーズ・レフトウィンガー」(英語で考えるときは右翼で、日本語で考えるときは左翼)の立場から見て気になった記事について論評しているのでした。
diversity(多様性)にはそれこそ多様な姿があるはずなのに、日本流のdiversityを認めず(意味がわからず)に日本をただ先入観のままhomogeneous(均質の)と批判する英米はバカだ!(1章)とか、英語を外国語として学ぶことについてはド素人である英米人が、日本の英語教育は瑣末な点ばかり重視していておかしいなどと批判する筋合いはない!(4章)とか、若者がヒップホップに夢中になるのは日本が何世紀も続けてきた伝統文化だ!(6章)とか、竹島尖閣のようなちっぽけな土地をめぐってもめるのはバカだと英米人にいわれる筋合いはない!(11章)とか、おれにとっては膝を打つ指摘がいっぱい。
まあ、「外国から自国がどう見られているかなんてどうでもいいじゃん?」と思える人には別に響かないだろうけど、そうは思いたくとも思えないのが我々日本人中年男子というもの。というかおれ。
サッカーファンには、なでしこが女子W杯で優勝した後のアメリカ代表GKソロの言葉、

If there was any other team I could give this to it would have to be Japan.

を取り上げたところ(7章)がおすすめ。関係代名詞の目的格の省略や仮定法について学ぶには非常にいい例文だとのことですよ。

世界では、日本はこんなふうに言われてますよ! ~イングリッシュ・モンスター、世界に抗議する~

世界では、日本はこんなふうに言われてますよ! ~イングリッシュ・モンスター、世界に抗議する~