1988年のジロリン(3)
・1988年7月26日 神戸→上海 船中
鑑真号*1に乗船。出発したぜ、上海へ。しかし体調が悪い。カゼひいたのかなあ。鼻水は落ちてくるしのどはいたいしむしさされはかゆいし。かぶせた歯の内側に痛みはあるしメシのときに船酔いしたし。大丈夫かなあ。聞くと他の人々は予防注射なんかをしっかり受けてきているらしい。上海ではマラリヤがはやっているらしい。死にたくないよー。しかし、「〜らしい」「〜のようだ」を自分の目、耳、体で確かめて「〜だ」にすることが旅の大切な目的の1つであろう。←これをも確かめなければならない。そのためにはぜひ万全の体調でいどみたいものだけど。
ああちくしょう。予想以上に大きくはやい出費も不安の材料となっている*2。船中でのすてきな出会いなんてのは論外だ(「〜のようだ」ではなく)。中国人の話きいてもさっぱりわからへんし。ったく大丈夫かねえ。船によわいっちゅうのもいやだ。少年の船のときのゲロシーンが何度も僕の脳裏をよぎる。ね、一度経験してるから大丈夫、ではない場合もあるんだよね。その経験が失敗に終わっていた場合、かえって悪い方に影響するんではないかな。
ああ、今日何十回めかのくしゃみ。やっぱ僕たち普通人。みんなと同じことばっかりやってる。こんなのはちっともビッグイベントなんかじゃない。すごいやつはほかのことをやってるんだ。あー、また酔ってきた。総じていえば、今日は人生と自然の荒波にもまれ、うちのめされている一日であったといえよう。今後のGの行動に期待*3。僕にももちろん期待!