新刊『日本語のまちがい探し』がひっそり出ました

依然として肉色の脳細胞がくらくらと揺れ続けたままですが、久しぶりに著書が出たんですよ。
[rakuten:book:14389870:detail]
「まちがい探し」といえばイラストなんかを2枚ならべて違うところを探すアレを思い浮かべるでしょうが、これは文字のまちがい探しなんです。文字というか文章ですな。文章を書くときにまちがいがちな言い回しだとか漢字の表記だとか四字熟語やことわざの使い方などなどを全部で400ちょっと集めてきて、それを400字程度の例文のなかに10個ずつ入れこんだ文章まちがい探し問題を40本収録したものです。まちがい探しをやっているうちに日本語力がみるみる身に付く!という算段ですよ。最初考えたタイトルは「校正力トレーニング」。編集仕事でプロの校閲者さんの校閲/校正を見るたびにスゲーなーおれにはムリーと感心させられるわけですが、その感覚を取り入れたいなと思ったのがきっかけで企画しました。内容はこんな感じですよ。

●以下の文章のまちがいを10個正しなさい。
 まだ大学に席を置いているというその女は、唐突にハンドバックから本を取り出し、類稀なき美しい声で朗読を始めた。大宰治の「走れメロス」だった。
「メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を徐かなければならぬと決意した。メロスには政治がかわらぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此のシラクスの市にやって来た。〆ロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と一人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである」
 そこまで読み終わると、女はバッグからもう一冊の本を取り出した。新訳聖書だった。そして、五秒後にはもう、気持ちよそうに寝息をたてていた。分厚い本は、ちょうどいい枕となって女の小さな頭を支えていた。

これはどうみても簡単ですなw 
文章問題だけだとさすがに飽きるだろうということで、中にはビジュアル問題というのも入れています。
本を並べて撮って消して


書名を変えてつくったこういう問題とか。ちなみにこれはニュー速VIPでみかけた「名作に一文字加えると内容が薄っぺらくなる」を応用したもの。
あ、でも結局残念ながら下ネタは削除しましたけどね。。
現在の緊迫した日本社会ではちょっとというかまるで場違いな気もしないではないというかするんですが、ひと息ついたところでぜひ手をのばしてください!