万年筆の絵を描いてくれた先生の話

1年ちょっとやらせてもらっていたウェッジの研究者インタビュー「アカデミック・アニマル」がこのほど終了〜。まったく知らない世界だったけど、大学の先生というのがあんなに楽しそうな仕事だとはなぁ。。。っていう印象を強くゲットしましたよ。子供の頃にやった「人生ゲーム」のスタート直後に、確か研究者コースと実業家コースみたいな分かれ道があって、前者を選んだ人はずっと給料が少ないという設定になってて、なんとなくそういうもんだとずっと思ってたんだけど、なんのなんの。話を聞いた先生たちはどの人も皆勝ち組でしたよ。。。なにかおもしろいネタを見つけてきてそれをまとめてアウトプットしていくというところだけ見れば、研究者もライターもたいして変わらないと思うんだけど、その規模や名誉や地位や金やその他もろもろはまったく違う感じがした。つまり、一言でいえば羨ましい人ばかりでした。。。もっと早くにそういう仕事なんだって知ってればよかったな〜。つーか、「人生ゲーム」がおれにへんなイメージをつけたのが悪いんじゃないかw

最終回は哲学の野矢茂樹先生。おれは20年前に北大で野矢先生の授業に出たことがあって。勉強しないでサークルとバイトしかしない学生だったので大学の先生との接点はほとんどなかったけど、野矢先生はそんなおれに手紙をくれた奇特な先生だった。一度、授業のときに、きみは要領が良さそうに見えるよねとかなんとか言われたことがあって、いまと同じようにうじうじしていたししかも童貞だったそのときのおれはレポートにそれへの反抗を書いたのだった。内容は覚えてないけど、哲学をやってる先生なのにおれごときの本質も見えないんですね、的なことをたぶん必死に書いたはず。先生は、そのことを気にかけてくれたのか、いまはなき北14西2の誉荘宛に手紙をくれた。そこには万年筆の絵が描いてあって、さっぱり意味がわからなかったけど、まあ意味なんてものは特になく、先生はきっと研究者ではなく教育者として鬱屈した学生であるおれにがんばれよ的なことでも言ってくれたのかもしれないとは思って、それ以来おれは哲学に邁進した、なんてことはまったくなくて、そのまま別になんていうこともなく卒業して今に至ったわけだけど、その手紙はなんだか捨てられなくて、7回の引っ越しをくぐりぬけていまでも机の中にしまってあったので、今回の取材の際に持参してみたら、先生はうっすら覚えてくれていたみたいでけっこううれしかったなあ。と、そんな野矢先生のインタビューはこちらです。http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1129 お元気で〜!