おれ史上初の絵本ができました〜

 初めての絵本作りに取り組んでいたんですけど、さきほど見本刷りが届きました! その名も『いぬ・ねこ せかい地図絵本』。出版社はカンゼン。ここの坪井さんと、なんか地図の企画できないっすかね〜なんて話をしていて、『新しい世界地図』『新しい日本地図』の流れで考えてはいたものの、あんまり進展しなくてしばらく忘れてたんですけど、ある日ふと、地図×ペットでいいじゃないか、と思い当たったのだった。

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 実をいうと、この企画を思い当たったきっかけは、とある犬の存在だった。
 正直言って、これまで、おれはどっちかというと、ペットなんて…と思っていた。はっきり言って、いままでの人生の中で、動物がおれになついてくれたことなんてなかったもん。だからこっちからも積極的に接しようとは思わなくなった。おれになつかないやつに対して、なんでおれがなつかないといけないんだ、という考え方だったわけ。
 なんだけど、このわんこは違った。もう、最初から無防備におれになついてきた。よってきた。ベロベロなめてきた。え? 初対面なのに? そんなに? こんなおれに? 口からうんこのにおいがすると言われて久しいおれに? マジで? …ジーン! というわけで、それがすんごくうれしくて、それでコロッと持っていかれましたよ。
 で、気づきましたよ。犬がおれになついてくれないのは、単におれが犬に心を開いてないからなのではないか、と。ペット飼ってる人にとってはそんなの常識なんだと思うけど、おれが気づくのには40年もかかったね。
 で、実はおれも小さい頃、雑種のコロっていう犬を飼ってたことがあって。それはこのわんこみたいにきれいでもしばいぬでもないけど、茶色くて色は似ていた。幼稚園の頃。もちろん心を開いてないおれにコロがなつくはずもなく、おれも大してかわいがりもせず。そのうち、家がマンションに引っ越すことになり、そこにコロをつれていけないことになり、困った親は、知り合いの家にコロを譲った。だけど、コロが夜中に鳴いてうるさいと周りから苦情が出たとのことで、コロはすぐに戻されてしまった。それまではコロは別に鳴くほうじゃなかった。きっと、違うところにやらされて寂しかったんだろうと今は思う。で、ある日、目が覚めるとコロはいなくなってた。親に聞いたら、羊ヶ丘にコロを放してきたと言った。いま考えるとかわいそうだけど、親を責める気にはなれない。子供のおれがもっとコロのことをかわいがっていれば、親ももっとなんとかしようとできたんじゃないかと。。。
 ということで、この絵本では「おれの」コロが司会役。つい自分に酔って扉の下に「コロに捧ぐ」って入れてたのはゲラで削ったからないけど、今回の絵本はコロに捧げる一冊なのだった。


 なんて話をこの前、祖母の葬式で帰札したときに親父に話したら、「コロ? そんな名前だったか? ジャックじゃなかったか…?」と言われた。。。ボケたのかよ。。。つーか、おれがボケたのか?