「ヘンな漢字」ダイジェスト.1 「忑」の巻
アマゾンにこのおれの新刊がビルトインされましたよ〜
- 作者: 高井ジロル,進藤英幸
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2008/05/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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実は何かしてやろうと思ってる?
【忑】
音:トク、トウ
部首:心(こころ)
画数:7 画
大漢和番号:10317
UNICODE 5FD1高井/これは、その肉体をいただいてしまおうというたくらみをもって、スケベな男性が女性にやけに親切にしている、というような状況を表す字でしょうか。
先生/当たらずとも遠からず、かもしれません。この字は「心がむなしい」「おそれる」の意味です。下心を持ってでしか女性に優しくできないなんて、ちょっとむなしいですよね。
高井/「下心」があるということは、もしかして「上心」もあったりしますか?
先生/「忐」(タン)という字はありますね。音は違うのに、意味は「忑」と同じようです。二つ合わせた「忐忑」(タントウ)で、「びくびくする」。気味悪くおびえる形容表現で、現代中国語でも同じ意味で使います。
高井/びくびくして、心が上に下にと落ち着かないんでしょうね。下心がバレちゃったときみたいです。
先生/ちなみに、「恭」や「慕」のように、部首の「心」が字の脚部にきて変形したものは「したごころ」と呼ぶことがありますよ。
高井/「恭」や「慕」の字を見る目がこれから少し変わりそうです。