劇団方南ぐみ公演「あたっくNO.1」

ふだん演劇なんてみないおれだが、真珠湾攻撃に参加した日本軍の潜水艦部隊の話というテーマに胸騒ぎがおき、劇団方南ぐみ「あたっくNO.1」http://www.hounangumi.com/の東京公演初日に行った。昼にはたまたま靖国神社に寄るついでもあり、なんとなく運命的?みたいに感じて臨んだんだが、正直言ってあまり入り込めなかった。魚雷を積んでアメリカに体当たりする兵士の想いが伝わらなかった。特攻する二人のうち、若い方はそのへんの描写(貧乏だったけど海軍に入って飯が食えたからこの任務は光栄だという独白)があったけど、中尉の想いについてはほとんど触れられていなかったと思う。最後挨拶してたし、あの中尉も重要人物っぽいんだけど…。接吻シリーズとかのコミカルなシーンは概しておもしろかったけど、だいたいなんでも安っぽい涙を流しがちなおれにさえシリアス部門がちょっと物足りなかった。途中のゆで卵食わせるお遊び、あってもいいけどあんなにいらないと思う。ただ、「命を捨てるんじゃない。命を使うんだ」ってセリフは心に残った。役者では炊事係?のリーダーの人の顔が、学生時代に一緒に韓国に行った先輩を思い出させて好きだった。やっぱおれには演劇鑑賞は向いてないんじゃないかとは思う。みててついつい照れを感じちゃう。皆さん、がんばってるねー、ってついつい傍観者になっちゃってることに途中で気づいて淋しくなる。演劇で心を動かされたのは、大学1年のとき、北大青テント公演で、クラスですごい地味なタイプだったオタモイ出身の舎川君にエネルギッシュないきいきぶりを見せつけられて、金玉がきりきりと締め上げられる焦燥感に苛まれたのが最初で最後、かな。舎川、いまなにやってっかな。