文系の文系による文系のためのWeb2.0!

 『Web2.0殺人事件』(岡部敬史著/イーストプレス刊)というけったいな本が出ましたよ奥さん! な、なんとこれ、あのWeb2.0様についてミステリー仕立てで解説しちゃおうという非常に斬新かつ有効な試み! ヒュー! 
 理系っぽい硬質な解説書には見向きもしない、手も触れない、においも嗅がない(あたりまえ)、そんな文系人間に最適なガイドブック! ついミクシィネームの後ろに2.0とかつけてしまいがちな人にも最適w 
 このWeb2.0解説書には、ロングテール理論のグラフもなければ、ローレンス・レッシグ教授の演説もありません。けれど目に見えるこの解説書には、文系人間の血が通っています…ってな感じw
 まるで750ライダーの「ピットイン」のようなほのぼの喫茶店を舞台に、まるで名探偵コナンのようなネットに詳しい少年探偵の寧人君が、代表的Web2.0サービスにかかわる6つの事件を解決していくというもの! いやー、驚いたw 勝者の企画力!
 事件の肝となるのは、ミクシィ教えて!goo、ブログ、はてなブックマーク、口コミサイト、そしてYou Tubeの6つ(テクノラティもちらっと出てきますw)。
 たとえばミクシィの話では、上司の悪口を喜々として書いていたらその上司がミクシィに入ってきちゃって、しかも日記にコメントを強要するようになっちゃって…というあるある感抜群の事件wが勃発し、寧人君は物理的な裏技と人間関係的な対策を駆使して見事切り抜けるのだったw
 もちろん主眼はあくまで解説面にあるけど、最後のYou Tube誘拐事件なんか、おもしれー設定ですぞ。寧人君を誘拐した犯人が、ブログを使って犯行を伝え、You Tubeで寧人君の様子を見せてくるわけ。本当に起きそう…。つか、どっかがドラマに使いそう〜。んで、実際のYou Tubeに寧人君の誘拐画像を流しそう〜。著者*1、ウハウハ〜? 『ブログ進化論』でもう手の届かないところに行ってしまった、と思いつつまだ意外に近くにいてくれたけどw、今回ばかりはそうもいかないかも…(´・ω・`)
 あ、でも、ホットドッグをホットドックと書いているのは、何回も出てくるからちょっと気になりましたよ〜。ホットなドッキング〜? もひとつ、教えて!gooのところなんすけども、段落の頭に「を」がくることはないんじゃないかしら〜?( ´_ゝ`)
 ミステリ型解説書といいつつ、今回も著者自身の意見が存分に入っているところが好きです。個人的にどうしてもよく理解できないドロップシッピングあたりで続きをお願いしますw

Web2.0殺人事件

Web2.0殺人事件