今日は加地がやる

実況者としての山本浩アナは好きじゃないが、ポエム者としての彼は尊敬する。

彼らは、彼らではありません。彼らは私たちそのものです。

 
久々、この言葉を思い出す。日本代表はおれたちそのもの。おれたちの代表が負けるってことは、おれたちが、おれが負けること。それが代表の意味。恥ずかしがらず、おごらず、たかぶりすぎず、おれたちがおれがどれだけそう思えるか。…うう、漏れる。つーか、今日は加地がやる。代表がおれたちだとすれば、加地はおれだ。加地はおれ軍の大将だ。運動量しかほめられない、スチュワーデス物語堀ちえみのような加地が、代表の中で一番年俸が低い加地は、どうみてもおれの代表だ。そんな加地が今日はやる!

その分、左サイドはいつもガラ空き。日本代表のMF加地が走り込むスペースで、北朝鮮には加地は“眼中”にないようだ。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/headlines/20050207-00000019-spnavi_ot-spo.html

上等じゃねーか! 絶好機到来だ! 敵は油断している。田中邦衛が自分の死後に孫が庭で遊ぶ様子を思い浮かべて鼻水をたらすように、おれは加地が活躍する様子を思い浮かべて鼻水をたらすよ。油断してがら空きの北朝鮮スペースに加地が突進する。加地にボールがわたる。どうせ真ん中に山なりのクロスだろ、となめてかかったDFをあざ笑うかのように、加地がドリブルで切れ込む。あっけにとられて口が菱形になるアン・ヨンハッ。あれよあれよというまに加地がペナルティエリアにスローモーに侵入する。パス先をさがすのがデフォルトの加地が、このときばかりは周りを探していない! 加地の目はゴールにしか向かっていないのだ! そして少々もたつきながら右足でシュート! …しかしシュートはあさっての方向だ。やっぱりダメか。加地はダメなのか。おれはダメなのか。と思った瞬間、ボールは審判に当たって方向を変え、ころころとゴールへ。逆をとられて動けないGKの足先を、スウッシュマークつきのボールがころがっていく……ドワァアアア!わきかえるスタンド。絶叫する角澤(バカ)。スタンドの片隅で心臓麻痺を起こして動かなくなったおれを見ながら、おれは天高く昇天していくのだった…(ジーン)。


とにかく今日は加地がやる。やっちゃう。やらいでか加地!