ありがとう、Kenさん!おれは幸せ者です。でも裏切り者です。

基礎からの東京1

見知らぬ人からスパム以外でメールをもらうことはほとんどないんですが、今日、おれにとっては非常にうれしい、本当の意味で心を揺さぶられるメールをいただきました。いまをさかのぼること11年。1995年におれが編集で作ったフリーペーパーで『大学1年 基礎からの東京〓』というのがあるんですが、これをいまでも保管していてたまに読み返すんですよ、っていう内容でした。大学の学食で手にとって、それ以来、いままでずっと大事にしてくれているそうで。。。もう、おれの手元にも1冊しか残っていない小冊子。北海道から出てきて、勝手がわからぬ東京と暮らしていくやり方に戸惑っていた頃の、戸惑いながらも根拠なく明るい希望を持っていた頃の自分が如実に投影された一冊。所詮はただの販促用フリーペーパーだったけど、自分で一冊全部編集するってのはこれが初めてだったから思い入れはたっぷりあったんだ。それを大事にしてくれている人がいたというのがうれしい。それを、アドレス調べてわざわざメールで知らせてくれたってのがうれしくてたまらん。わるいけど(わるくないけど)生きててよかったよあたしゃ。。。

なんて書いて悦に入ってる一方で、今日おれがやったのは、蔵書500冊を処分すること。下の子も小学生になるので子供部屋を作ることになり、おれがついにおれの部屋を明け渡すことになり、そのためには本をなんとかしろという命令が下り、テキトーにやってお茶を濁そうと思っていたら、妻の本気度は高く、覚悟を決めて自分のマンガ類を大量に処分し始めたので、おれもなんとかしないわけにはいかなかったのだった。はぁ〜〜。500冊の後ろには数え切れない同志たちがいたはずだが、おれはみなさんの努力とか挫折とか栄光とか、企画が通ったときの喜びとか、意外に売れなくて困っちゃったときの悲しみとか、問題起こして謝罪に行ったときの不安感とか、親に自慢げに送ったときの誇りとか、そういうものをすべて無視して処分しました。すんません。